こんにちは、よぴグラです!
今回は、留学中に実際に起きた盗難の状況、盗難に遭った後にした事後処理をご紹介します!
イタリアで盗難はよくあること?
率直に言うと、よくあることだと思います。
イタリアで生活したことがある先輩方は、みなさん一つは盗難エピソードを持っています。
などなど。
とはいえ、用心しながら普通に生活している限りは滅多に起こりませんし、イタリアの治安が悪いようには感じません。また、住む地域によって異なります。
私もイタリアでの生活を始めてしばらくは、とても気をつけていました。
外出中は財布やスマホをなるべく出さないようにして、なるべく人通りの多い道を歩くようにしていました。
そして危険な目に会う事なく、無事に一ヶ月ほど経ちました。
さすがに慣れてくると、警戒しながら生活することが難しくなりました。知らない土地で生活するだけでも充分消耗するのに、常に注意して外を歩いていると疲れてしまうものです。
また、私が当時住んでいたのはフィレンツェの中心街に近いところだったので、道に溢れかえる観光客を掻き分けて歩いていました。
最初は人に囲まれて安心感がありましたが、だんだん観光客が鬱陶しくなり、静かな道を選ぶようになっていきました。
スマホを盗られた!
2022年6月24日17時頃
スマホを盗られました。
人通りの無い道を、
ワイヤレスイヤホンで音楽を聴きながら、
お尻のポケットにiPhoneを入れて、
歩いていました。
しかも、両手は重い買い物袋で塞がっていて、
「ぜひ盗んでください!」と言わんばかりの油断っぷりでした。
そんな私の背後から、自転車の男が近づいてきて、ポケットからiPhoneを抜き取ったのです。
泥棒の手に自分のiPhoneが握られているのを見て唖然とした私の方を、彼は振り向いて、微笑んで去っていきました。
すぐに「泥棒!(Ladroラードロ!)」と叫びながら追いかけましたが、自転車には勝てませんでした。
周囲にわずかにいた人たちは、叫ぶ私には気づいてくれるのですが、私から距離をとってのんびり漕ぐ自転車には気づいてくれず、、、。
後から考えてみると、もっと具体的にSOSのフレーズを言えばよかったとか、買い物袋持ったまま走らないで、ヨーグルト投げつけてやればよかったとか、そもそも無防備にならなければよかったとか、後悔だらけですが、時すでに遅し。
半狂乱の私に声をかけてくれた優しい地元民の方が話を聞いてくれて、警察に電話してくれたのですが、警察は来ませんでした。
電話したのに警察来ないの!?
と思いますが、この日フィレンツェはSan Giovanni Battistaの祭日で学校も閉まっており、警察も普段より人手が少ない状態でした。何より、夜は花火が上がる予定で、人混み対策にも人員を割かれていたのでしょう。
実際のところはわかりませんでしたが、きっとそうだろうと考えることにしました笑
正直、私のシチュエーションはイレギュラーです。本当に目の前で盗まれたので、観光客がよく遭遇するスリとは少しタイプが違いますし、泥棒の手際の良さからして、以前から狙われていた可能性もあります。
ですが、現実は小説よりも奇なので、皆さんも、誰も想像し得ない形でトラブルに巻き込まれることがあるかもしれません。
iPhoneを探す
iPhoneを盗られたらなるべく早く「探す」アプリで自分のiPhoneを探すことを強くおすすめします。
留学する際にパソコンなど他の端末を持っていると、自分のiPhoneを探せますし、連絡手段にもそこまで困らないので便利です。
こちらはAppleの公式サイトです。
私は残念ながらiPhone以外の端末を持っていなかったので、友人と会った時に事情を話して使わせてもらいました。ただ、盗まれてから1時間以上経ってしまっていて、見つけることはできませんでした。
新しい携帯を買う&回線をストップする
盗まれた次の日、私のiPhoneにはイタリアの通信会社TIMのSIMカードが入っていたので、回線を止めてもらうために朝イチでTIMの支店に行きました。
回線を止めると同時に、その店で一番安いRealme(リアルミー)というアンドロイド端末を買いました。
電話番号は変わらずに済んだので、滞在許可証の申請などで既に記入した番号を守れて一安心です。
お金に余裕があれば、iPhoneでなくとも使い勝手の良いスマホを選んだかもしれません。ですが、数ヶ月後日本に一時帰国する予定があったので、その時に良い端末を安く手に入れるまで、我慢することにしました。
警察署で盗難届を出して控えをもらう
連絡手段をゲットした後は、盗難届を出すために警察署に行きました。
イタリア語でStazione carabinieri (スタツィオーネ カラビニエリ)と言います。
予約の必要はありません。
私は直接インターホンを鳴らしましたが、なんと言えば良いのかわからなかったので、とりあえず「Mi hanno rubato il mio cellulare.(携帯を盗まれました)」と伝えて、門を通してもらいました。
中の事務所のようなところに入ると、警察官の方と向かい合って事情聴取をされました。
いつどこでどのように盗られたのか、どんな背格好の泥棒だったのか、何色の自転車だったのか、近くに防犯カメラはあったのか、どんなスマホだったのかなど、わりときちんと詳細を聞かれて、私も一生懸命、自分の見たものを伝えました。
パスポートもコピーされて、一通り聴取が終わると、自分と警察官のサインが入った盗難届控えを受けとりました。これも保険金の申請のために大切に保管しました。
こんな感じの紙です。
余談ですが、事情聴取の時に、警察に電話したのに来てくれなかった旨を伝えると、「Perché?(どうして?)」と警察官に訝しげに聞かれました。
聞きたいのはこっちでしたが、「祝日で人が居なかったんじゃないか」という私個人の推測と一緒に、「私が外国人だから後回しにされたんじゃないの」と少し攻めた意見を言ってみました。実は本気でその可能性もあると思っていたので。
でも、その警察官はそれを聞くと笑って、「ありえない」と一笑に付しました。黒人さんの場合だと、残念ながら時々起こりうるけど、でも来ない理由にはならない、とのことでした。
となるとますます謎ですが、「イタリアだし、まあいいか」と考えるのをやめました笑
保険会社に保険金を請求する
私が加入した保険はジェイアイ傷害火災保険のものだったので、この保険会社の申請の流れを説明することにはなりますが、どの保険会社もまずはインターネットで事故の報告をすることになると思います。
筆者の場合は、まずジェイアイ傷害火災保険の公式サイトからマイページにログインして、サイトの案内に沿って事故(というか事件)の報告を済ませました。
ネットだけで済めば簡単なのですが!報告受付の確認メールが届くと、そこには紙媒体の保険金請求書やその他書類を日本の保険会社に送付しなければならない旨が書かれていました。
今回私が保険会社に送った書類は以下の通りです。
- 保険金請求書
- 事故証明書(警察の盗難証明、盗難届控え)
- 損害品の所有を確認できる書類(購入時の領収書、保証書、取扱説明書、販売店の販売証明書等)
- パスポートコピー(名前のページと日本出入国スタンプのページ)
こうして確認してみると、確かにネットの報告だけでは証拠不十分なことがわかります。それに、被害に遭った人に、適切に保険金が支払われるように機能していることがわかって感心しましたが、書類を揃えるのは、面倒くさいです。。
でも、
筆者は留学前に、大事な領収書やレシートを含めた書類を全てきちんとまとめていたので、かなりスムーズに必要書類をまとめることができました。
上記書類のパスポート以外は全て、原本じゃないといけなかったし、帰国のスタンプ(帰国の証拠)が必要だったので、書類だけ揃えて一時帰国の日まで申請するのを待ちました。
〜数ヶ月後〜
盗難届をしっかり抱えて帰国し、無事に申請書類を送付しました。
※帰国スタンプは押されなかったので、帰国の代替証拠として航空券の半券を同封しました。
保険金ゲット!
書類を送付してから1週間足らずで、保険金お支払いのメールが筆者の元に届きました。
支払われる金額にあまり期待していなかったのですが、なんと、、、
儲かってしまいました。。。
私はiPhone13miniを購入する際、持っていた古いiPhoneを下取りで出し、通信会社を乗り換えることで、格安で手に入れていました。当時普通に買ったら端末だけで10万円くらいだったと思いますが、実際に払ったのは2万円くらいでした。
そのような正直な内容も領収書に含まれていたのですが、保険金の計算方法は時価額だったのです。
当時のiPhone13miniの時価額は98,208円
購入から月日が経つごとに、下記のように減額するシステムのようです。私は購入から半年も経っていなかったので、減価償却は0円です。
半年以上~1年未満:10%
1年以上~2年未満:20%
2年以上~3年未満:30%
3年以上~4年未満:40%
4年以上~:50%
※最大で50%の減価償却
他の損害がどのように計算されるのかは未知ですが、とにかく、
面倒くさかったけど請求して良かったーーーー!!
心の傷は決して癒えることはありませんが、高いお金払って保険に加入して良かったと心から思えました。
盗まれないための対策
対策手段は様々で、不正解は無いと思います。
バッグは前掛けタイプにするとか、
リュックの上層部には大事なものを入れないで奥に仕舞うとか、
携帯やパスポートにヒモ(ハサミで切りづらいタイプ)をつけて首から下げるとか、
いろいろありますが、
最終的には意識の問題です。
実際に盗難に遭って、やっと、盗む人が存在する事実を実感しました。実際に盗られて深く傷ついたからこそ、以前とは比べ物にならないほど手荷物の管理が慎重になりましたし、友人知人が油断していると声がけせずにはいられません。実体験なしに本気で気をつけるのは難しいと思います。
でも、何も盗られないのが1番ですから、これを読んだみなさんには、まるで自分が盗られたことがあるような気持ちで警戒してもらえると嬉しいです。
ちなみに私は、首から下げるタイプのポシェットでスマホを持ち歩くようになりました。家の鍵やワヤレスイヤホンもくっつけています。ヒモはチェーンなので少し重いですが、ハサミでは切れないと思います笑
まとめ:どんなにひどい経験も財産
もし可能ならば、何も盗まれない人生が一番です。
でも、例え何かを盗まれたり、それ以上に酷い経験をしたとしても、全ての経験は財産になります。
窮地に立った時に必死でジタバタして解決できれば自分に自身がつきますし、助けてくれた人たちに感謝できます。そして、辛い経験を持つことで、同じような経験をして傷ついている人に共感し、励ますことができます。
苦難に負けず、ドラマチックな人生を楽しんで、挑戦する心が大切なんだと思います。
だから、たとえ何か盗られて絶望的な状況になっても、大丈夫です。落ち着いて深呼吸して、その時できることに全力で向き合えると、良いのではないかと思います。